2017年 第51回 古関彰一さん(和光学園理事長)が講演

 第51回「建国記念の日」不承認2.11大阪府民のつどいが2月11日に大阪府教育会館にて開催され、250人が参加した。

 つどいは、吉矢千鶴さんと多田安希子さんによるヴァイオリンとピアノの演奏ではじまった。文化行事の後、和光学園理事長で憲法制定史が専門の古関彰一さんが、「日本国憲法誕生史・再論~九条に関わる新事実から~」と題して、日本国憲法がどのような議論と国際状況の中で生まれたのか講演した。

 古関さんは、九条(戦争放棄、戦力不保持)についてGHQの当初の案が「戦争の廃止」を掲げていたことを紹介し、「GHQから見ると、日本は、戦争放棄条約(パリ不戦条約)の下で満州事変、日華事変を起こしたので、『戦争放棄』ではなく、さらに強い『戦争の廃止』が必要だと考えていた」と話した。さらに議会での審議で、鈴木義男(社会党)が提案して「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し」という平和主義の文言が加わったことを紹介。「結果的に今日まで憲法は変わらずにある。私たちの戦後を考え直さないといけない」と締めくくった。

 意見発表では、沖縄の米軍基地問題に対する青年のとりくみについて青年が、カジノ・万博問題と維新政治について阪南大学教授の桜田照雄さんが報告を行った。

 最後に、憲法施行七〇年の節目を迎えたことに触れ、「平和と民主主義に基礎づけられた豊かな思想・文化と、過去と現在を真摯に見つめる歴史認識の創造を、それぞれの地域・職場・学園で呼びかけ、実践していく」という集会宣言を採択した。

 

「建国記念の日」反対大阪連絡会議

戦前、「紀元節」は、初代神武天皇即位の日とする天皇制国家の重要な祝祭日でした。  戦後、「紀元節」の復活をねらう政府は、1966年に「紀元節の日」であった2月11日を「建国記念の日」と制定しました。「建国記念の日」は主権在民を基本とする憲法の民主主義的原則に反し、歴史の真実を歪めるものです。